【中小企業向け】マーケティング、まずはこの3つから始めよう
「マーケティング」という言葉を聞いて、あなたはワクワクしますか?それともよく分からないし、近づきたくないな…と思いますか?
ずっとPRのことを仕事にしてきて、中小企業診断士もしている私でも、未だにこの英単語をうまくつかめる気がしません。けれども、マーケティングが大切なのは事実。
ということで今回は、中小企業の皆さんが「マーケティング」をできるだけ分かりやすく身近にとらえ、今すぐできるところから始めて、商売をより良くしていけるようにコラムを書いてみました。
「マーケティング」って、つまりは何なの?
簡単に言えば、マーケティングとは、市場を知ることです。
市場=しじょうって、事業をしていればよく見る言葉ですが、小学校で習った「市場」って「いちば」でしたよね。魚がたくさん並んでいるようなイメージ。私はそこからつまづいたので、今でもマーケティングという言葉はどうも苦手です(笑)。
「マーケティング」については、本当に多くの解説書がありますし、伝え方もさまざまです。近代マーケティングの父と言われるフィリップ・コトラーや、「もしドラ」が話題になったピーター・ドラッカーなどが有名ですので、気になる方は著書を読んでみるのも良いかもしれません。
でもきっと、読むほどにマーケティングという言葉の奥深さを知り、沼にはまるかも…ということで、今回はできるだけシンプルにお伝えするのを目指しますね。
言葉工房トムのホームページでは、マーケティングを以下のように書いています。
「時代、社会のリアルな空気をキャッチし、自社や商品・サービスの立ち位置を確認すること」。
もっと簡単にひと言で表すとしたら、こう言います。
「マーケティングとは、今の世の中を知って、戦い方を考えること」。
どうでしょう? 少しはすっきりと頭に入りそうでしょうか?
中小企業のマーケティングは「自分でコツコツ」が大切
一番残念に思うのは、マーケティングという言葉が凄みのある雰囲気を出しすぎていて、たいそうなことだと誤解されがちなことです(そんなことないですか?)。「マーケティングをしなければと思うのに、やり方が分からない」。その結果、名のあるコンサルタントに頼んで、分量と体裁は立派な報告書をもらって、でも一度も最後までちゃんと読んでいない、活用できたことなんてほとんどない…そんなことになっていませんか?
人的資源にも財源にも限りがある中小企業のマーケティングを、いきなりそんなご立派なところから始める必要はありません。中小企業には、中小企業らしい戦い方があります。まずは、隣のスタッフさんに「こんなことやってみようと思うけどどう思う?」と訊いてみることから始めればOKです。
周りにあるものを最大限活用! 中小企業の簡単コツコツマーケティング
★利用者になりそうな人と雑談する
★無料アンケートフォームを使って広く訊く
★業界雑誌を読んだり、同業店に出掛けたりする
それでは、以下で1つずつ説明します。
「利用者になりそうな人と雑談する」について
新しい商品やサービスをスタートさせようとする時は、利用者になりそうな人から意見を聞くのがとても大切です。商品やサービスを提供する側には見えていない魅力や欠点を気づかせてもらえることも多いはずです。
話を聞く相手は、遠くの誰かでなくても大丈夫。まず取り組みやすいやり方としては、性別や年齢がターゲットと近いスタッフやその家族、自身の友人などに感想を聞いてみることです。
「ねぇ、今度、こんな商品(サービス)始めてみようと思うけど、どう思う?」
「どうしたらもっと欲しくなるかな」
「これまで同じような商品(サービス)、何か使ってみたことある?」
雑談のような感じで、あまりかしこまらずに。
もっと核心をついた意見が欲しいと考えるなら、年齢や性別だけでなく、お客様のイメージをより明確にして、それに合う人を探し、少し長めに時間を取ってじっくりと話しましょう。いわゆる「ペルソナ」を作って、それに近い人を探すということです。
例えば、その人はどんな家族構成ですか? 年収はどれくらい? どんな価値観をもって暮らしている? どんなことに困っている? 愛読書は何?…。すべては当てはまらなくても、ある程度はまる方なら探せるのでは。
そして聞けた話はちゃんと大切にしてください。自分の意に添わぬ意見を、聞かなかったことにしないこと(笑)。一方で、ただ鵜呑みにするのも良くないです。しっかりと咀嚼して、取り入れるべきところは取り入ましょう。
「無料アンケートフォームを使って広く訊く」について
いくつか案があるうちの、どれが良いと思うかを広く多くの人に聞きたい時などには、アンケートを使うのがお勧めです。
今やgoogleをはじめ、いろんなアンケートフォームが、無料で使える時代です。一度使ってみると分かりますが、誰でもわりと簡単に作れますし、目的に合わせて択一式にしたり複数回答可にしたり、自由記述欄を作ったりなど、かなり至れり尽くせりで、たいていのアンケートなら、希望通りに作れてしまうのではないでしょうか。
アンケートを作る時の注意点としては、質問の言葉を磨くことと、できるだけ自由記述は少なくすること。質問の言葉が曖昧だと、答える方も迷いますし、正確な結果に結びつきません。自由記述欄は、書く側の立場になれば分かることですが、あまりいくつもあると書く気をなくしますよね。集計も大変です。
「業界雑誌を読んだり、同業店に出掛けたりする」について
最後は、具体的な誰かの協力を得なくても、自分ひとりでもできるマーケティングです。業界雑誌を読んで、最近の話題に触れたり、キーワードになりそうな言葉を見つけたりすること。同業店に出かけて、自社との違い(自社の方が優れていること/競合店の方が優れていること)に目を向けてみること。どちらもすぐにでもできるマーケティングですよね。
これは特に、ある新商品や新サービスについてのマーケティングというよりは、世の中に対しての自社のポジションを考えたり、今何が流行っているのかを知ったりできるので、常にやっておきたいことでもあります。日々の心がけが、マーケティング力の高い目をもつ経営者やスタッフを育てるんですよね。
マーケティングは日々の暮らしとつながっている
さて、3つを見てきて、「こんな普段からやっていることに毛が生えたようなことだけで、マーケティングなんて言えるのか?」と思いますか? 本当にこれ、すべて普段からできているなら、立派な企業だと思います。普段からできそうなこんな事さえ時間に追われてできていないというのが、多くの中小企業の実情ではないでしょうか。
近くにコンサルタントという人がいたとしても、彼らも魔法使いではありません。丸投げしてしまったら、すてきなお店に変身できるわけがないですよね。「こんな普段からやっていること」をコツコツとやることが、中小企業がまず取り組むべきマーケティングです。
マーケティングって姿が見えないけどなんかすごいもの!というような印象はここで外し、日々の暮らしと密接につながっているものだと認識し直しましょう。そして自分たちで地道に取り組む、これが大切です。
【PR】マーケティングのはじめの一歩、一緒にやってみませんか
さて、できるだけ分かりやすく!を心がけ、具体的にできることを書いてきましたが、伝わりましたでしょうか。「マーケティングってなんかよく分からないもの」という印象から来る抵抗感が減って、自社で出来ることはたくさんあるな!と感じられたなら、ぜひひとつずつ取り組んでみてくださいね。
もしそれでも、社内だけではなかなか難しければ、言葉工房トムに相談してみませんか。マーケティングで明らかにすべき点や、実際にできるマーケティングの提案などさせていただきます。例えば、文中で紹介した「アンケートの言葉を磨くこと」なども、プロが入るとぐんと良くなる点かもしれません。
特に知多半島でブランディングを考えている企業様には、「コトバタントウ」がお勧めです。月1回、定期訪問という形で、マーケティングをはじめ、その先に続くブランディングやPRツールの制作まで、寄り添ってお力になれればと思っています。
今回のPOINT
- マーケティングとは、今の世の中を知り、戦い方を考えること
- 身の回り(雑談、無料ツール、日々の暮らし)を活用することが大事
- 他人に丸投げせず、自分たちでコツコツと続けるべし
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