2025年を振り返って~"言葉”が必要なのはPRだけじゃなかった プロンプト・人材育成etc~

2025年も残り20日ほど。皆さん今年はどんな1年でしたか。
年末のご挨拶には少し早いのですが、12月に入って、社長の年頭挨拶文を考える方が増えており、サイト訪問数も嬉しいことに急増していますので、読んだ方を来年のご利用につなげるべく(笑)、2025年の振り返りを早めに出すことにしました。今年は「言葉工房トムの“伝わる言葉を生む力”」がこの先どこで必要とされていくのかを、改めて考える機会となる1年だったかなと思います。
どこに「言葉」が欲されていたか
2025年。今年のライター業も、生成AIの恐ろしい進化を無しには振り返れません。「ライターさんも、生成AIが出てきて仕事取られちゃうんじゃないの?」なんて言われることもありました。
実際に振り返ってみると、今年の年頭挨拶文で、言葉工房トムとしては「社長挨拶文」「コトバタントウ」の2メニューでさらに皆さんのお役に立っていきたいと書いたのですが、どちらも現状維持のまま終わりました。
社長挨拶文単発での依頼は数えるほどで、例年より少なかった気がします。コトバタントウのお客様は昨年から利用していただいている企業様がそのまま継続いただき、新規でのご利用はありませんでした。
社長挨拶文は、生成AIに構成や添削を頼みながら、おそらくご自身で書かれる社長さんが増えたのではと推察できます。コトバタントウというのは、月に1度企業様を訪問し、その場でご相談から文章の制作までを3時間33,000円で行うメニューですが、現在利用してくださっている企業様にはとっても好評なんです。ですが一方で、私の提案している「外部にプロのPR担当を置きましょう」という考え方が、「その都度生成AIに相談して社内で作るから何とかなるだろう」になっていっているのではと感じています。

う~ん、結果的に出来上がるものも、伝わる印象も、違うんだけどなと思いつつ、対価を払ってまでのレベルで出したいと望まれているかは人それぞれでもあり、なかなかもどかしいところです。
一方で、「ここに言葉が必要とされているんだな」と気づいたこともいくつかありました。そのうち印象的だった2点を紹介しながら、2026年のインタビューライターの活用法を考えてみたいと思います。
生成AIへのプロンプトの精度を上げる
私は中小企業診断士でもあり、起業相談を受けるお仕事もしています。どんな事業にも満遍なく精通しているわけではないので、分からないことは素直に生成AIにも頼りながら、お客様の相談を受けています。起業相談の場で言われて印象的だったこと。「生成AI(この時はChatGPT)って、こんなに良い回答を返してくれるんですね。自分でも使っているんですが全然こんな風にならないです。AIを何か教育されているんですか」
そんなことは無いですし、プロンプトの書き方について専門的な知識があるわけでもありません。けれどおそらく、ライターという人種が生成AIから良質な回答を引き出しやすいことは想像がつきます。
人に取材をして、伝わるための記事を書く。それを日常的に重ねているのが、インタビューライター、取材ライターと言われる人たちです。私もそうです。私たちは、取材対象から良い話を引き出せるように質問を練りますし、回答に対する追加質問もその場で的確にします。また、そうやって取材したお話を、今度は読者の方に伝わるように書くことが仕事です。だからこそ、生成AIに回答して欲しいことについて、意図や具体的情報を、適切にそろえてプロンプトとして出すことができるのだと思いますし、出てきた回答に対して的確な追加依頼を出せるのだと思います。

取材という形だから本音が聞ける&想いを伝えられる
もうひとつ、お客様の中で「これは私を上手に活用してくださっているな」と印象深かったのは、社長と社員の深いコミュニケーションのためにライターを使う、という方法です。利用していただいている企業さんをA社さんとしましょう。
A社には月に1度訪問取材し、採用サイト向けに企業の様子が伝わる記事を2500字前後で書いています。従業員20人程度の製造業です。各部門の仕事を深堀りする、というシリーズ企画にして毎回社員さんと社長さんの対談形式で記事を作るため、同席いただき私から話を聞く、という形を取っています。
すると、どんなことが起こると思いますか。
従業員さんには、今の仕事のやりがいや、将来こんな風に成長していきたいという想いを、取材という形を取ることによって、遠慮せずに話してもらえます。それを聞きながら横にいる社長さんは、会社の存在価値の話や将来ビジョンなどを、自然な形で従業員さんに話せます。社長さんにとっては、聞きたい話が聴け、伝えたいことが伝えられる場になるわけです。
間に入る私は、社長さんの言葉を社員さんに分かりやすく伝え直したり、社員さんが発する言葉に「その意識は素晴らしいですね」などの上向きな言葉を添えて、社員さんの頑張りや価値を社長さんに感じてもらったりというサポート的な役割もしています。私という第三者が入ることによって、双方の魅力が嫌味なく自然に伝わり合い、評価やモチベーションが上がることにつながります。
しかもこの取り組みにはもうひとつ良い点があって、記事になって掲載されるということで、社員さんに喜びや誇りが生まれ、会社への愛社精神が高まります。また、自分の記事をきっかけに、他の社員さんの記事も読み始め、会社への理解が深まっていくという、まさに一石三鳥の機会になるわけです。
「社員の本音を引き出すのが難しい」「会社のビジョンがなかなか浸透しない」という声もよく聞く今、言葉が必要とされているのは「外に向けてのPR」ばかりでなく、「社内の人間関係にこそ」と感じざるを得ません。2026年は皆さんも、こうしたライターの活用法も考えてみてはいかがでしょうか。私も積極的に取り組んでいきたいと思います。

6月からライターらしい「推し活」、始めました
さて、仕事以外の話も少し。6月から私、推し活を始めました。実に私らしい推し活です! 言葉工房トムの創業15周年感謝企画として、知多半島で出会ってきた中で「尊敬する!」「この人のことをもっと知ってもらいたい!」「私自身もこの人のことがもっと知りたい!」という方にお願いし、インタビュー取材をさせていただき月に1本、記事にしているものです。
題して「勝手に推し活! 知多半島の12人」。
普段、ライターとして取材記事を書く時は当然、目的があり、それに沿ってお話を聞き、文章を書いてお金をいただきます。仕事です。社長挨拶文などもそうです。ですが今回は、誰からの指示もない、まさしく「勝手に推し活!」なので、何の忖度もなく人選させていただき、聞きたいことを聞いています。大好きな方々に取材しているので、愛いっぱいで文章を書いてnoteに投稿しています。
現時点で半分ほど終わりましたが、本当に多くの学びをいただいています。人生において、仕事において、もうすぐ50歳になる今、自分のこれまでとこれからを考えるヒントもたくさんいただき、とてもあたたかくありがたい気持ちです。皆さんにもきっと参考になることや心が動く話があると思いますので、良かったらぜひ読んでみてくださいね。
記事はこちら↓
https://note.com/ryoko_tashiro

【PR】1月のみ単発利用OK!コトバタントウを使ってみませんか
そんなわけで、最後に来年度も力を入れていきたい「コトバタントウ」の活用を提案して、2025年の振り返りを締めさせていただこうと思います。詳細は下記の案内ページを見ていただくと一番分かりますが、毎月1回3時間伺って、その間で必要な制作物をつくるところまで行います。どうPRを展開していくかも、一緒に長期目線で考えられますし、先ほどの例の様に社内に向けて効果のある使い方もしていただけます。私の、中小企業診断士×ブランディング力×取材力×ライティング力×人間への好奇心……。いろんな良さが一番生かしていただけるプランなのでは。
半年以上のご契約からしか承れないのですが、「自社で活用するとしたらどんな感じ?」「今困っていることの解消につながるの?」「こんな使い方ってできるの?」という疑問に応えるべく、2026年1月のみ【1回だけ】でも使っていただけます。ご希望の企業様は下記ボタンより問い合わせフォームで「コトバタントウ単発利用希望」と書いてお申し込みくださいね。リアルがお勧めですが、オンラインでも対応できます。
本年も、皆様にお世話になりましてありがとうございました。
2026年が、皆様にさらなる幸せをもたらす1年になりますように。
どこかで関われましたら、幸いです。
中小企業を言葉のチカラでサポート
言葉工房トムは、きちんと「伝わる」言葉で訴求力の高いPRツールを制作します。
販促・集客のPRの他、社内向け、メディア向けもお任せください。


